2020.12.16
不動産業界へ転職したい!でも、どんな業務があるの?職種と仕事内容について考える
不動産業界の仕事は、高収入を期待できそうなイメージですが、業界内にどんな職種があるのかを詳しく知っている方は少ないのではないでしょうか。業界内が複雑化、高度化している今、単純な不動産営業職だけでなく、不動産専門職も存在します。
今回は、不動産業界における仕事内容についてご紹介していきます。
不動産業界の仕事の種類は、どんなものがある?
不動産業界内の仕事の種類はどんなものがあるでしょうか?
一般企業の管理部門にあるように、企業の恒常的な経営の正常化や業務の効率化を目指すバックオフィス共通の職種も存在しますが、不動産業界特有の専門職もあります。
転職活動を本格化する前に、事前に業界内の職種や仕事内容を把握することで、「自分はどの職種をターゲットに転職活動をするのか?」を改めて整理し戦略を立てて活動に臨めるようになります。
事業を支えるバックエンドオフィス
顧客と直接かかわることはありませんが、企業全体の事業成功のための計画立案をする経営企画や、会社全体のサポートをする仕事(部門)をバックオフィスといいます。
営業活動で事業に貢献するということはできませんが、会社運営に必要な業務をバックオフィスで支えています。不動産業界以外でバックオフィスとして勤務している場合でも、企業の方針はあれど、転職後もスムーズに業務に臨めると考えられます。
経営企画
経営上の中長期戦略や事業戦略の企画・立案・遂行を執り行う、企業経営の中枢部の業務です。
経営資源の最適配分なども行い、企業の経営を左右する非常に重要なポジションです。
人事・労務
「人事」では、新卒採用や転職者採用の業務を主とし、社員の教育や評価制度の策定などを担当します。
「労務」では、社員が快適に勤務ができるよう人事規定の策定をはじめ、給与計算、社会保険手続きなど各種手続きを行います。事業規模や企業の方針により、人事・労務の部門は独立していたり、総合的に行う場合もあります。
総務
社員の働く環境を整える総務は、消耗品・備品の管理から、勤務地であるビル全体の照明・空調・防災設備の管理まで、ありとあらゆる業務を担当します。
株主総会の管理・運営や秘書、社内・社外広報業務を行うなど、業務内容が企業によって幅があるのが特徴です。転職活動時、総務部門の求人を探している場合は、仕事の内容をよく確認する必要があります。
経理
売掛・買掛金の管理や帳簿管理、経費精算など、企業全体のお金の管理全般を担うのが経理部門です。
売上の管理や資金繰りの面で会社を支える重要なポジションであるとも言えます。
不動産業界の経理部門の場合、土地購入や不動産売却など在庫計上の処理において他業界と異なるなど、一定の専門知識を必要とします。そのため、宅建(宅地建物取引士)を所有する社員が経理部門を兼ねている場合もあります。
法務
不動産業界の法務部は、売買契約書や賃貸契約書の作成・管理をはじめ顧客と企業または顧客間で発生したトラブルの仲介、建築基準法、宅建業をはじめとする各種法律への適応を図る業務があります。
また、登記手続きなどを法務部門で行う企業もあり、その業務内容は他業種と比較しても多岐にわたり、業務遂行力とともにコミュニケーション能力が高いことが求められます。
営業事務
不動産業界において業務量の多い営業担当者のサポートをする部門です。電話対応やメールチェックなどの窓口対応をはじめ、提案資料作成、物件資料や契約書の整理などを行います。売上をあげるという業務ではありませんが、裏方として事業の売上に貢献します。
また、顧客への重要事項の説明、契約立ち合いに対応するケースもあり、宅建(宅地建物取引士)の資格を保有していると歓迎されます。
不動産業界の花形「営業」
不動産販売は、企業の事業規模にもよりますが、数千万円~数億円という大きな金額を動かす規模の大きな仕事に携われる魅力があります。また、成果に応じたリターンを得やすく、営業成績によって高収入を狙えるのが不動産営業の特徴です。
また、不動産業界の営業職は、販売業、仲介業など企業の営業スタイルや配属される部署によって業務内容が異なります。
住宅マンションなど扱う「不動産販売」
自社で保有する住宅用マンションなどの不動産を販売するのが不動産販売です。
分譲マンションの場合、モデルハウスに来場した見込み客にアプローチするだけでなく、飛び込みなどの積極的な営業活動を行います。エンドユーザーへのアプローチを行うため、高いコミュニケーション能力が求められます。
賃貸マンション、オフィスと入居者をつなぐ「不動産仲介」
不動産仲介は、賃貸マンションやアパート、賃貸のオフィスビルなどに入居したい人や企業と物件をつなぎ契約を進める仲介を仕事とします。
入居希望者への物件紹介、契約手続き、内見などを営業担当者が担当します。
企業の規模にもよりますが、いわゆる街の不動産屋さんから、大手デベロッパーの仲介部門まで規模は様々です。
企業の主要プロジェクトに関わる「不動産企画・開発」
分譲マンションを購入後、戸建に住み替えたい個人あるいは企業が保有する土地の売却を仲介するのが不動産販売仲介です。
売却希望の土地や物件を探し、購入希望者へつなぐのが営業担当者の役割になります。物件が見つかった後も、契約完了まで営業担当がケアをします。
企業の主要プロジェクトに関わる「不動産企画・開発」
不動産開発のメインを担う業種である企画、開発の業務は、他業種にはない業務内容です。
販売する不動産(マンション、オフィスビル、商業施設)などを、どの場所に、どんな形で建てるのかを企画します。
仕入れ(用地仕入れ)
建物は、土地がなければ建てることができません。そこで、土地を仕入に関する業務を担う仕事を用地仕入れ(仕入れ)といいます。不動産開発の入り口といえる重要な役割を果たします。
仕入れた土地の価値、法律観点での懸念の有無など土地の調査や土地の採寸、周辺環境の調査、区画整理後の収支検討まで多岐にわたります。
不動産企画開発
マンションやオフィスビル、商業施設として有望な土地を発掘し、そのエリアの特性や周辺の環境、土地の相場や収支を検討し、どのような建物を建てるのかを企画、開発します。
不動産価値の低い場所でも新たに開発を行うことで周辺エリアの不動産価値を上げることにもつながるため、企業の事業計画の一端を担う、重要なポジジョンです。
建てた後のビルやマンションの管理を行う「不動産管理」
不動産管理は、建てた後のビルやマンションの維持、管理をはじめ、大規模修繕計画の策定、トラブル対応などを行います。不動産の価値を下げないためにも、これらの管理業務が重要なため、大手不動産会社では、管理部門や鑑定部門または、銀行の担保部門や信託部門などが行っています。
不動産管理には、高度なスキルを必要とすっるため、管理の専門家を置いて対応する企業がほとんどです。
また、マンションなどの管理については管理専門に受け持つ管理会社がその業務を担っています。
まとめ
いかがでしたか?今回は不動産業界における仕事内容についてご紹介しました。
不動産業界は、依然として人気の高い業界である一方、専門的な知識を有するプロフェッショナルの集団が多くいるのが特徴です。
自身のスキルアップや所得アップへつながる可能性も秘めており、人気が高い業界です。転職を検討する際に、自分はどんな仕事に就きたいか?何ができるのかを整理し、ぜひチャレンジしてみてください。
このコラムを書いたコンサルタント
不動産・建築転職ラボ編集部
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